緩和医療への一つの動きー東大医科研附属病院」

第27回市民公開医療懇談会が10/31にあった。特集!緩和医療】テーマである。

今井院長より、東大医科研附属病院として本格的に「緩和医療」の充実を図るとの方針説明で、具体策として、本年度7月1日に緩和医療科を発足させ、更にこの10月1日より東大病院にてこの分野での豊富な経験を持つ岩瀬哲医師を招聘して、緩和外来の開設したと、挨拶があった。

緩和医療科は、麻酔科・手術部科長である鎮西美栄子医師が数年にわたる緩和医療のチーム医療組織の充実を図ってきた成果でもあり、病棟を有し先端医療と緩和医療の両面が実施できる医科研ならではの特色を打ち出していた。

緩和外来は、誰でもが緩和医療を受けられる窓口として、患者を拒むことはないと責任者の岩瀬哲医師が力強く説いていた。

 

総合的ながん診療連携拠点病院が、現在398拠点指定されているが、厚労省の緩和ケアー充実への指針にもかかわらず、270有余の施設では、緩和病棟が整備されていない。在宅診療や諸施設での十分な緩和医療体制も、目標にはほど遠いものである。医科研病院は、拠点病院ではないが、緩和病棟を設営し、さらに緩和外来のような開かれた窓口を作られたのは、注目してもいいだろう。因みに、岩瀬哲医師が研鑽をつまれて来られた東大病院では、「緩和ケア診療部】として、院内コンサルテーション型緩和ケアを実施している。

 

なんとなく縁遠い病院と思っていたが、今井院長のご就任以来、「市民公開医療懇談会」が発足して回を重ね、禁煙外来のキャンペーンを徹底させたり、今回の「緩和ケア」の新たな発足と、患者向きの施策が続いているのが、一患者としては嬉しいことである。

 

 

メモを足らずに拝聴したので、誤解している点があれば、お許し願いたい。そして、ご訂正頂ければ幸いである。                    (文責・三鍋康彦)

 

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コメント: 1
  • #1

    ALLさち (木曜日, 15 11月 2012 02:48)

    いつもありがとうございます。
    今までの精神的サポートが中心のご活躍から、症状コントロールの視点、治療支援としての緩和ケアがより充実することを一患者として願って、この日のお話を拝聴しておりました。
    緩和ケアが充実していくご様子を今度は是非お聴きしたいですし、院内全体にスムーズに行きわたることを一医療者として願って止みません。