北陸地方の血液腫瘍疾患のプチ患者会

 

嘗ては、北陸4県として新潟・富山・石川・福井であったが、いつしか行政やメディアでの扱いでは、 富山・石川・福井の3県として扱われている。面積からいえば、福島1県に及ばないのである。 所が、こと血液疾患のローカル患者会に関しては、各県に2つほどが見出されるユニークな地方なのである。

 

また、活動が個々の病院に限定されず、複数の医療施設をカバーしたりその他の場所で開催したりして、門戸開放型の患者会運営をしているローカル型の「すずらん会」「萌の会」「アトムの会」等の活動が活発な点も注目される。小児がん経験者の会「いこっさ」も注目してよいだろう。

 

患者会ではないが、福井県済生会病院の集学的がん医療センターで開催している

「メディカル・カフェ」が注目される。医療者・患者&家族の交流の場で、

血液腫瘍に限定したものではないが、「患者サロン」のコンセプトをこえて、

多業種の医療者・コメディカルが常時参加している試みである。

 

各県別のレポートが「血液腫瘍患者会」のところに掲載されているので、詳細は

そちらを参照されたい。

 

                               (百軒)

 

 

 

富山県 

すずらん会

富山県立中央病院 

富山県

ライラックの会 

富山赤十字病院

石川県 

萌の会 

金沢大学附属病院

石川県  アトムの会(htlv-1(HAM))

ローカル 

福井県 

がん患者サロン「きねの」血液疾患患者部会 

福井県立病院 

福井県 

がんサポート勉強会(疾患別―血液腫瘍) 

福井赤十字病院

福井県

ひまわりの会 

福井済生会病院? 

福井県

(小児):「いっこさ」小児がん経験者の会 

ローカル

福井県

(小児):「雪うさぎの会」遺族の会

ローカル

20年近い歳月を富山県を中心とするローカル活動で、患者にとって身近な患者会として

医療者からも信頼の厚いものとなっている。血液疾患の患者会としては先駆的な役割を

果たしてきた。

 

 

 

富山赤十字病院血液内科受診の患者仲間からなる患者会である。 医療者と一体となった運営をしていて、医療者からの講話と おしゃべり会がついになっている。
萌の会は、石川県を中心に幾つかの病院などで集まりを開催し、会報を出している。 設立以来17年の歴史の中で、医療者の信頼を得てローカルのメディアを通じての 発信がある。HPは設定されていないので10周年の記念会誌を映像として使わせてもらった。
血液疾患ではないが、HTLVウイルスに関わる疾患として活動している「スマイルリボン」に 属している。
福井県立病院のがん患者サロン「きねの」で、血液疾患中心のサロン開催日が設定されている。 千葉県などでも事例があるが、院内患者会の設立や運営での障壁を避けて、このような在り方が がん対策推進の一端として拠点病院で進められつつある「患者サロン」に取り入れられれば、 多くの患者に、役立つものと考えられる。
福井赤十字病院で行っている「がんサポート教室」は、医療者と患者の交流の場を意図している。 化学療法の大きな対象である血液がんや乳がんの為の特定疾患のための日程が組まれている。
活動の中断があり、現在部分的に再活動されているように思われる。 「すずらん会」や「萌の会」などとの交流がった。
小児がん経験者の会が、各地に見られ始めている。 福井県で、早くも立ち上げているのは、この北陸地区での患者会への支援の 風土のたまものであるかもしれない。
福井県済生会病院の集学的がん医療センターで開催している医療者・患者&家 族の交流の場である。血液腫瘍に限定したものではないが、「患者サロン」の 有り方として興味が持たれる。 がん対策推進政策によるがん治療連携拠点病院に設置されつつある「患者サロン」の ありきたりな運営ではなく、多様な医療職種の人たちが参画して患者を支援していく 野心的な活動として注目される。