CML患者の断薬について

CML(慢性骨髄性白血病)患者には非常に治療効果の優れたチロシンキナーゼが臨床に適応されて11年になる。その治療効果は、素晴らしく数ある抗がん剤の中でも突出した成果を誇っている。そして、多くの患者が一見正常に見えるような生活状況になっている。

 

しかし、終生服用が必要となると、副作用のみならず、高額な医療費・孕妊・結婚・就労など多くの医療外の問題がある。フランスの研究グループによる「断薬」を示唆した論文以来、日本でも2011年1月からの慶応義塾大学医学部の臨床試験を皮切りに現在8グループのイマチニブ・ニロチニブ・ダサチニブらの断薬・中断の臨床治験が進められている。

 

関心のある方は、既に主治医などを通じて治験に参加されたり、結果を心待ちされておられることであろう。偶然、YomiDrを見ているときに、【病院の実力「血液がん」成人】の

所に、「慢性骨髄性白血病に対する分子標的薬 中止法」を実施している病院のデーターが掲載されていた。掲載事例の一部を下図に示しておく。

 

調査対象病院322に対し、実施している病院数が95である。個人的には予想を上回る数である。学会発表などで全体を総括した報告事例があれば、教えて頂ければ幸いである。

全体で、30%の主要病院で実施されている勘定になる。何故か、東海地区は8%、四国地区が15%と例外的に低いのが目に付く。

 

興味のある方は、YomiDr.を見て頂きたい。

                                   (百軒)