患者会「しらたま」を訪ねて

久しぶりに、石神井川の畔に建つ帝京大病院の患者会「しらたま」にお邪魔した。寒中でしたが晴天の下、病院の正面に植えられている「移植記念樹のジンダイアケボノ」が、花芽をじっくりと育てている姿を眺めつつ、病院へ入った。

患者の皆さんの夢を託された桜なのである。

 

「しらたま」の会では、毎回プチ講座として、色々な職種の医療者の話を用意している。今回は、前回の「帯状疱疹の痛み」に引き続いて、同じ麻酔・ペインクリニックの先生の「痛みと漢方」であった。漢方薬は、その名前からして難しく思われるが、とても分かり易くお話を聴かせて頂けた。抗がん剤など普通に処方される薬は、例えれば、料亭での板前さんが出してくる見事な一品料理である。とにかく、押し頂いて頂くほかないのである。それに対して、お聴きした漢方薬の方は、体調を気遣いながら作ってくれるおふくろの何気ない家庭料理の様な気がした。

 

ミニ講座のあと、参加者は各テーブルに分かれてのおしゃべり会となる。以前、教授のお話があった時には、教授を囲んだテーブルが用意されて、日頃聴けないような事等、時間一杯話が出来た。今回も、漢方の先生を囲んだテーブルで、漢方よもや話に花が咲いた。とても参考になった。

 

途中で、席の組み替えをして、それぞれ話し合いたいグループへと移動した。

入院患者の方の参加もあり、そちらでの話では、移植など大きな治療を受ける前の人や術後の人、それに寛解した人などが、色々な話をしていた。取り分け、

移植前の患者さんへの先輩患者の言葉の数々がとても心に沁みた。点滴キャスターを付けての参加の方が、満足げに帰って行かれたのが印象的であった。
看護師さんなども参加されていたが、厳重な無菌室時代の話、イソジン風呂のことなど、患者から教わる一幕もあった。

 

世話人の方が色々と気遣いされて動いておられたのも、患者会運営の要であろうかと思った。

                            (百軒)

 

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    ふうこ (金曜日, 17 1月 2014 14:57)

    百軒さん、おしゃべり会に来てくださり、ありがとうございました。
    参加者からの視点、大変参考になります。
    それにしてもイソジン風呂、なつかしいですね~。