支え合う会「α」連続講座 参加の雑感

二月二日、寒中にも拘らず生暖かい曇天の中を、横浜から千葉へ向かった。

昨年、HOSPAC総会で野田さんからお話し頂いた「支えあう会α」の活動の一つ、連続講座・「がん」について 学ぼう!話そう!の聴講が目的である。

会場は、小学校の学級の部屋位の広さで、びっしりと並べられた椅子に参加者が余す所無く席に着いた状況であった。40数名の参加者で壁際まで溢れていた。 最前列にしか机が置かれていないので、講義というイメージが払拭されていた。 講師とは最前列では、手を伸ばせば握手が出来るくらいである。
司会者は飾る所なく、講座の手順や注意事項を話し、支えあう会αの集いでは、 誰でも参加できることをモットーとしており、講師も「さん」づけで呼ぶ習慣であるとの由で、フォーラム等では有りがちな心理的バリヤーを取り払って行って、講演に入っていった。

抗がん剤治療を受けた多くの患者は、医療者以上に副作用への悩みや懸念を抱いているものである。また、個人差が大きく、色々な肉体的心理的な症状が出ることを体験してきているが、今一つ、状況が理解しにくいところがある。

今回の辻村さんの話は、正確な薬理作用の原理を提示した上で、そこから派生する副作用の状況の鳥瞰図を、平易に説明してくれた。スライドを駆使するのであるが、話しつつ参加者へ視線を送る話法が親近感を持たせて、素晴らしかった。肝心の講演の中身は、何れ「α」通信に掲載されるだろうから、そちらを見て頂きたい。

お話しが終わると、講師を囲んでの座談会があり、更には懇親会まで用意されていて、人の絆を紡ぐ機会まで用意されている。

昨年は最後まで参加した。とてもざっくばらんな座談会で楽しくお勉強が出来た。今年は、この「α」の会を紹介したかった友人と共に参加した。その体調を考えて、講演だけの参加となったのが残念ではあったが、友人共々満足して帰路に就いた。

患者会運営の参考になるので、機会があれば参加されては如何でしょうか。
先にこのブログに掲載した患者会の少ない埼玉県で立ち上がった「たんぽぽの会」とは異なり、患者会活動が活発な千葉県のあり姿が考えられるが、この「α」の会は、全国規模でも突出した地元密着の広域患者支援の会であろう。   (百軒)