がん治療の看取りー緩和ケアは誰でもできる(日医大武蔵小杉病院)

医療者の勉強会であるキャンサーボードへ、のこのこと出かけた。日下部先生のお話は、医療者に限らず、市井の一人としても分かり易い講演であり、看取られる身にとっての終末期の状況なども頭に入れて置いた。いつも参加を気持ちよく認めて下さる武蔵小杉病院には感謝したい。

上図のリーフレットにはリンクを設定しておいたので、そちらでお読みください。さらに詳細は、

こちらでどうぞ  http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/docs/booklet/kusakabeakihiko1.pdf


WHOによる緩和ケアの定義(2002)では、緩和ケアは医療の原点とされている。しかし、緩和ケアが古くから死に行く人の安らぎの場としてホスピスを作り上げてきた歴史がある。現在、医療界では、がんなどの治療においては初めから緩和ケアを並行して行うと言われ出しているが、医療政策として「治療」と「緩和ケア」が分断されている現実があり、大病院での医療には、治療の手段のなくなったと思われた段階で、患者は行きどころを失う現実がある。


今回の医療者の勉強会でも、専門治療に当たる医療者と緩和ケアを説く講師との間に想いの壁が感じられた。(其のためにこそ企画された勉強会ではある)


よく使われれる「スピリテュアル・ペイン」の説明も、理解しやすかったが、それを支える種々の医療職種が患者・家族を囲む図があった。そこには、同じ病気を負った患者仲間の語り合いを繰り広げている「患者会」の姿が無かった。ピアサポートの効果である。日下部先生ほどの方には、このような患者のつながりも、その輪の中に入れて頂きたかった。


なお、講師のリーフレットを出されている勇美記念財団からは、他にも数多くの小冊子が出されているので参考になる。


⇒こちらからどうぞ   http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/main/booklet.html




                                               (文責:百軒)