病院のトイレ考・・・洋式トイレでの男性の立ちションの問題

『癒しのトイレ研究会』なるものがある。そのメンバーのお一人の賀来さんは、毎回HOSPAC総会の総会にお見えになり、いろいろと病院のトイレについてお話を伺ったり一緒に研究の一部に参加させて頂いたりしている。

先日、男性の立ち小便での汚れ(飛散や垂れ零し)について尋ねたら、その視点からの改善などは医療者から出たことがないと言う。病院内でも、外来棟ではどことも世間にある公衆トイレと同様に男性用は立ちション型であり、回転効率もよく男性にとっては利便性に優れている。

一方、病院内の入院棟に目を向けると、一般家庭と同様に座位(洋式)がほとんどである。家庭内では座位で用を足される男性も多いかと推測されるが、入院病棟での座位型便器で立ちションをされる方が結構おられる。そして、便器周辺が汚れているのである。尿中には細菌がほとんどいないのが普通とは言え、靴裏に汚れを付けたまま歩くので、病室内へも汚れが拡散することになる。

便器の改良というよりも、男性のモラルにかかわる問題であろう。
最近、上掲のような
ステッカーが出てきている。ナースが患者へあるいは患者が同室者へお願いするのはデリケートな事柄でもある。このようなものを、病院でも活用されてはいかがであろうか。

「癒しのトイレ研究会」の資料によると、座位の洋式トイレでも上蓋のないものが多くなってきている。この点も、入院病棟のトイレとしてはベターな気がする。(百軒)