世界〇〇デー(世界規模の疾患の啓蒙活動日)雑感

10月1日からピンクリボン(乳がん啓蒙)キャンペーンが始まっている。他の多く疾患でも、世界規模での啓蒙活動展開が、世界〇〇デーと銘打って行われている。個人的な観点でウオッチして来てるものを挙げてみると、

①9月22日:世界CMLデー

②9月15日:世界リンパ腫デー

③6月14日:世界献血者デー

④5月28日:世界卵巣がんデー

などである。

日本癌治療学会が最近公開した、がん患者向けに欧州で作成された冊子の邦訳版

[ESMO/Anticancer Fund Guides for Patients]日本語訳「ESMO患者さんの手引き」

を読んでみた。20ほどのがん疾患が取り上げられて、不勉強な患者には読み応えがあった。

その中で、「慢慢性髄性白血病」の項にのみ、世界各国にある「CML 支援ネットワーク団体」

リストへのリンクが掲載されていた。

CML患者支援ネットワーク(CML Advocates Network)には、日本の支援団体として「いずみの会」が掲載されていて、他国での患者支援の状況を見るのにもとても便利である。

 

この「CML支援ネットワーク」から、9/22の「世界CMLデー」の呼びかけとともに、その由来や目的が掲載されている。

 

 

これにシンクロして日本での「世界CMLデー」では、NPO血液情報広場つばさ(大阪)といずみの会&ノバルティスファーマ(株)(東京)が啓蒙フォーラムと交流会を開催した。

 

ただし、「世界CMLデー」についての解説的な案内は、ノバルティスファーマ(㈱)のHPに簡潔に説明されているにとどまり、「世界CMLデー」の目指すところの広報活動に欠ける嫌いがあるのが惜しまれる。

 

 

血液腫瘍関係で最も患者数の多いといわれるリンパ腫では、LYMPHOMA COALITION(リンパ腫患者のグローバルネットワーク)が、9月15日を「世界リンパ腫デー」として啓蒙活動を呼び掛けている。

日本では、グループネクサスジャパンがHPに於いて9月15日「世界リンパ腫デー」の簡潔な説明と「LYMPHOMA COALITION」へのリンクを掲載している。

 

 

 

「世界卵巣がんデー」は、世界卵巣がんデー本部の呼びかけで、毎年5月8日に開催される。

日本における活動母体は、「卵巣がん体験者の会 スマイリー」である。「世界卵巣がんデー」に合わせた啓蒙フォーラムを開催するとともに、そのHPには「世界卵巣がんデー」に関する詳細な解説が掲載されている。

 

 

血液疾患とは限らず広く治療を支えている「献血者デー」の活動を挙げておこう。

 

このような「世界〇〇デー」として、グローバルな患者支援の一環となる啓蒙活動をされておられる患者支援の方々のご努力に深く感謝したいと思い、いくつかの事例を掲載してみた。活動の形態に関しては、それぞれの志に基づいてなされるものであり、その比較を論じるものではないことをお断りしておく。                                (百軒)