ぴあナース総会&講演会聴講での想い

横浜の名物ジャックの塔で知られる横浜開港記念館へと、台風5号の声にも拘らず軽い足取りで向かった。サバイバーナースの会「ぴあナース」の総会&記念講演の聴講のためである。
昨秋、HosPACの総会で、「ぴあナース」を主宰されている上原弘美さまにご講演を頂き、皆さんには親しく懇談の機会もあったのだが、前日の流感感染で欠席となり事務局の役目も果たせず私的には心残りであった。上原さまにお会いしてのそのお詫びと、「ぴあナース」の活動の姿を予てより見たかったのが、参加した一つの動機であった。


「ぴあナース」の会を知ったのは、2012年頃であった。がん対策基本法施行後を受けて患者交流の場の設置(がん患者サロンなど)を義務付けられたが、動きが鈍いころでもあった。院内患者会の設置支援の参考にと2007頃より全国での患者会を調べていて、4000ほどを見出したが、肝炎患者会や糖尿患者会のほかにはがん関連では乳がんの患者会目立つ程度であった。患者会の仲間には、結構がんサバイバーの看護師がおられ、患者と医療の双眼を持たれての見識には一目を置くものがあった。その様な人たちの組織の旗揚げとあって、その後も活動の様子を注視してきて、主宰されている上原様には、予てよりお目見掛かりたいと念願していたのでもあった。

 

もう一つの動機は、保坂先生の講演である。ご講演をされた保坂隆先生にお目に掛かったのは、2007年ころであった。「がんに携わる医療関係者を対象としたがん患者グループ療法のためのファシリテーター養成」講座を保坂先生が指導されていて、PALの仲間と共に受講した。当時は、いま盛んに行われているピア・サポーターの研修はなく、厚労省の研究委託による「がんサロン研修プログラム」が始まる前の話である。保坂先生は、その後東海大学から聖路加国際病院に移られたが、がん患者や家族の心のケアについての啓蒙活動をされておられるようである。保坂先生の現在位置は、「ドクター保坂のホームページ」を参照ください。

 

院内患者会のような小規模の患者会の運営に当たっては、千葉県での「ピア・サポーターズサロンちば」や愛知県のNPO法人ミ―ネットによるピアサポート活動の状況を、この「ぴあナース」の活動などと合わせて学んでみたら参考になるだろう。

                                      (三鍋康彦)