Go to クリニック ! 必要な診察は受診しよう

       医療施設(病院)対象アンケート調査による4月での患者数の変化

 

 

 医師対象アンケート調査による6月での患者数の変化(対前年同期比)(日経メディカル)

 

 

 

緊急事態宣言解除で日常での経済・社会活動が動き出すと共に、新型コロナウイルス感染拡大が市中感染の様相を帯びだしてきた。パンデミックといわれ活動自粛に努めた4月頃に比べると、医療体制の整備が進みCOVID19に纏わる情報も正確さが増して来ているが、不安感・不信感は却って助長されてきている。新型コロナウイルス感染症もさることながら、一方では命や生活を脅かす諸病が数え切れなく身辺に存在しているのである。

 

新型コロナウイルスは、医療施設の重要性を衝撃的に認識させてくれたが、同時に感染への恐怖から患者或いは病人の受診の手控えが生じた。感染症対応での病院の医療負荷の急増に対する行政的な医療抑制策と相まった現象である。医療者側から見た患者数減少は、その後も尾を引き、7月に入ってメディアが医療施設の大赤字・経営不振までも報じ出してきている。

 

患者側から見ると、空いている病院でゆっくりと診察・治療をして頂ける環境でありながら、

まだまだCOVID19感染への恐怖感がぬぐえず、通院や受診への二の足を踏んでいるのである。急変した発症や病変はもちろんのこと、慢性的な疾患でも治療継続を怠ると重症化が避けられないことも多く、新型コロナウイルス感染リスクとのバランスを見ながら、自らの積極的な受診・治療参加の道を模索することが大切ではないだろうか。

 

一つは、電話・オンライン診療制度の活用である。2月末から泥縄式に新型コロナウイルス感染対策として行政が打ち出した「0410事務連絡」制度である。対面診療の重要性は論議するまでもないことだが、まだ医療者側の抵抗が強くこの制度を100%活用することは困難な状況下にある。関東圏での主要病院(がん診療連携点病院で調べた)100ほどの医療施設での電話・オンライン診療への対応は50%ほどであり、且つ初診受診不可・受診予約患者のみ可となっている。行政が推進している初診へは壁が厚い。厚労省の公表している電話オンライン診療施設一覧も、内容が不正確である。この制度は、臨時措置であり7月には見直される予定とされているが、今まで実情の公開がほとんど見られない。患者は、試行錯誤で当たることになるが、通院を避けて必要な薬まで入手できるこの措置は有効に活用してみたい。

 

二つ目は、病院のホームページなどで医療施設での新型コロナウイルス感染防止対策などの状況を確認して、必要な通院・受診をしっかりと行うのと、感染リスクのより少ない掛かりつけのクリニックをもっと活用することであろう。

 

この様な時期に、同病の患者同士が忌憚なく情報を交流し、相談し合える患者会の殆どが開催を中止している。このHospACも例外ではなく慙愧の念に堪えない。でも、心ある先達や有志により、オンライン集会が開催されているので、参加されてみるのもいいのではないでしょうか。他には例えば「緩和・支持・心のケア合同学術大会2020」中のシンポジウム

 

『パートナーとしての患者会活動を考える』のlive配信が8/10にある。

                                     (百軒)